37-78　事例問題　配慮のある言動

第37回問78 Cさん（55歳、男性）は、知的障害がある。3か月前に、施設から居宅での一人暮らしに移行し、現在は、居宅介護（ホームヘルプサービス）を利用しながら生活している。ある日、Cさんが、「ゴミ、分けて捨てるの、難しいよ」と言うので、室内に分別収集の説明書を貼って、カレンダーに収集日を書くことにした。そして、介護福祉職は、「この説明書とカレンダーを見て、捨てるといいですよ」とCさんに伝えた。その後、Cさんは努力していたが、分別できなかったゴミが少しずつ増えていった。次のうち、Cさんにかける介護福祉職の最初の言葉として、最も適切なものを1つ選びなさい。

「ゴミでいっぱいになる前に、適切に捨てられるようになりましょう」

誤りです。「～ようになりましょう」は目標を押しつけており、Cさんの努力を無視したように聞こえますね。

「説明書とカレンダーをよく見てください」

誤りです。知的障害や認知症などの病気の人は、よく見てもできない可能性があります。配慮にかけた対応ですね。

「ゴミが増えてきて、気持ち悪いですね」

誤りです。まるでCさんを責めるような思いやりにかけた発言に聞こえます。

「がんばっていれば、上手にできるようになりますよ」

誤りです。すでに努力している状況を無視していて、プレッシャーになります。

「ゴミ捨ては難しいですよね。できることをいっしょに考えましょう」

正しいです。「難しいですよね」と共感し、「一緒に考えましょう」と提案することで、Cさんの気持ちに寄り添いながら、前向きに支援する姿勢を示しています。

この問題のポイントは、「できていないこと」に注目するのではなく、本人の努力に寄り添い、共に考える姿勢を持つことです。
知的障害があることへの配慮はもちろんですが、すべての問題で、すべての人に寄り添う対応が求められます。

第37回問78
Cさん（55歳、男性）は、知的障害がある。3か月前に、施設から居宅での一人暮らしに移行し、現在は、居宅介護（ホームヘルプサービス）を利用しながら生活している。ある日、Cさんが、「ゴミ、分けて捨てるの、難しいよ」と言うので、室内に分別収集の説明書を貼って、カレンダーに収集日を書くことにした。そして、介護福祉職は、「この説明書とカレンダーを見て、捨てるといいですよ」とCさんに伝えた。その後、Cさんは努力していたが、分別できなかったゴミが少しずつ増えていった。
次のうち、Cさんにかける介護福祉職の最初の言葉として、最も適切なものを1つ選びなさい。