37-63 事例問題 経鼻経管栄養

第37回 問63 Aさん(80歳,女性)は,脳梗塞の後遺症で左片麻痺があり,介護老人保健施設に入所して在宅復帰に向けた訓練をしている。嚥下障害もあるため,経鼻経管栄養による栄養摂取をしているが,経口摂取できないことでイライラしてチューブを抜去したことがある。医師からは一時的な治療であると説明を受けて同意していた。 経管栄養中に介護福祉士が訪室すると,チューブを触りながら,「自分の口から食べたいから,このチューブを抜いてほしい。見た目も良くない」と訴えがあった。看護師に連絡し,チューブが抜けていないことを確認してもらった。 このときのAさんへの介護福祉士の対応として,最も適切なものを1つ選びなさい。
チューブを抜かないようにAさんの右手を固定する。
誤りです。 身体拘束にあたります。 介護福祉士ひとりの判断で拘束するのはあり得ません。
経管栄養が早く終わるように滴下速度を調節する。
誤りです。 滴下の速度は医師の指示書に基づいて行われます。絶対に介護職が変えてはいけません。
医師や看護師にAさんの思いを伝える。
正しいです。 本人の訴えを受け止め、医療職に橋渡しすることは介護福祉士の重要な役割です。専門職と連携し、より良い支援につなげる行動です。
Aさんに胃ろうの造設を提案する。
誤りです。 医療的判断を介護職がアドバイスすることはあり得ません。 胃ろうは胃にチューブをいれて栄養を取り込む方法です。永久的に経管栄養のため、安易に提案することもあり得ません。
Aさんに経口摂取を提案する。
誤りです。 医師の判断によって経鼻経管栄養となっています。 絶対に経口摂取を提案してはいけません。
選択肢を見るだけで答えがわかる問題です。
・本人の思いを無視
・不必要な拘束をする
・医療的な判断をする
のは介護福祉士の試験で正解になることはありません。

経鼻経管栄養とは、病気などで口から食べられない人が鼻からチューブをいれて栄養を胃に直接送る方法です。胃ろうと違って一時的に必要な場合に用いられる方法です。

第37回 問63
Aさん(80歳,女性)は,脳梗塞の後遺症で左片麻痺があり,介護老人保健施設に入所して在宅復帰に向けた訓練をしている。嚥下障害もあるため,経鼻経管栄養による栄養摂取をしているが,経口摂取できないことでイライラしてチューブを抜去したことがある。医師からは一時的な治療であると説明を受けて同意していた。
経管栄養中に介護福祉士が訪室すると,チューブを触りながら,「自分の口から食べたいから,このチューブを抜いてほしい。見た目も良くない」と訴えがあった。看護師に連絡し,チューブが抜けていないことを確認してもらった。
このときのAさんへの介護福祉士の対応として,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 経管栄養が早く終わるように滴下速度を調節する。
  • チューブを抜かないようにAさんの右手を固定する。
  • 医師や看護師にAさんの思いを伝える。
  • Aさんに胃ろうの造設を提案する。
  • Aさんに経口摂取を提案する。

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